夜車山

先日の高山祭で山車の魅力に目覚めたのと、
名鉄の駅に貼ってあったポスターが素敵だったのがあって、
「秋の犬山お城まつり」に行った。
 
この祭りでは、
からくりを搭載した、
「車山(やま)」と呼ばれる山車(だし)が、
(ちょっとややこしい)
犬山城前に勢ぞろいする。
 
昼はからくりを披露するのだが、
夜は車山に提灯を搭載して、
「夜車山(よやま)」となる。
 
前に犬山に行ったときに、
資料館で昼の姿の車山自体は見たのだが、
夜車山は写真でしか見てなかったので、
今日は夜の部を中心に見ることにした。
 
ということで、
犬山城に3時ごろに到着すると、
13町の車山が勢ぞろいしていて壮観だった。
ちょうど最後のからくりをやっているところだった。
 
「住吉臺」という早変わりからくりの演目中で、
人形が神社や橋に変身するという内容だった。
元々は江戸時代に出来たものらしいが、
人形がくるくると動いて変身する様は、
まさに江戸時代のトランスフォーマーだ!
 
こうなると他のからくりも見たかったが、
それは次のお楽しみということで。
(もっと早く来ればよかったのだが、
午前中家でダラダラしてしまった)
 
からくりが終わると、
各町の衆が夜車山の準備に入った。
 
まずはからくりの人形等を車山から下ろすのだが、
残るのは殆どフレームだけなる。
 
更にたくさんの提灯(各車山に365個らしい)を取り付けていく。
まだあたりは暗くなっていないが、
どんどん付いていく提灯を見てると、
灯が点くのが楽しみになる。
 
日も落ちる頃、
提灯の取り付けも終わり、
徐々に灯されていく。
 
電飾なら一瞬で点くのだが、
蝋燭に一つ一つ点けていくので、
徐々にテンションが上がる感じだ。
 
夜に包まれ、
全ての提灯が灯され、
夜車山の幻想的な空間が創り出された。
提灯のやさしい光に心が癒される。
(提灯を見るとなぜか居酒屋を連想してしまうが)
 
やがて、
車山は市内を練り歩きながら各町内に帰るために、
動き出すが、
ステアリングが付いているわけではないので、
方向を変えるときなど力任せにするので、
提灯が激しく揺れて、
なかなかの迫力だ。
消えたり落ちたりする提灯もある。
 
また「どんでん」と呼ばれる、
車山の前や後を担ぎ上げて、
方向を変える激しい機動もあって、
それを目の前で見ることができたのだが、
前輪を持ち上げるのに、
かなり力を合わせなければならないみたいで、
車山の重量感が伝わってくる。
(山車って車輪が付いているので、
傍から見ると簡単に動くように見えるけど、
特に伝統的な作りの山車ではそうではないのね)
 
町を練り歩く夜車山も見たのだが、
まさに江戸時代のエレクトリカルパレードだ!
 
惜しむらくは犬山のユルキャラの「ワン丸」に会えなかったが、
来年は車山の上に乗って欲しい。
(エレクトリカルパレードじゃないから無理)
 
後「車山チョロQ」があったら、
絶対買っていたと思う。
もちろん10円を挟んで「どんでん」が出来なければならない。
(「どんでん」と「ウィリー」は違うような気もするが)