後ろ髪

朝会社に行く前に洗濯をしている。
 
今日はもう出かけないといけない時間なのに、
まだ洗濯機が止まらなかった。
 
泣く泣く諦めて、
洗濯機を回しながら家を出た。
 
後ろ髪引かれる思いだった。
 
食べかけの朝食がまだ暖かいまま残って、
無人で漂流していた、
謎の幽霊船の船員も、
同じような気持ちだったに違いない。